未練たらたらは悪いことじゃない

卵巣嚢腫の手術をする予定の病院に行ってきた。そこは、都内でも私が好きな場所のひとつで、駅を出ると橋がある。そこから見る電車、大学、病院の建物。いつもそこに来ると写真を撮りたくなってしまう。今回の目的は、私のMRIの結果と紹介状を持って、手術が必要かどうかを相談しに行くこと。

向かうのは産婦人科。赤ちゃんを連れた若いお母さんがいた。かわいかった・・・・最近新生児を見るとなんだか涙がでそうになるほど感情が動く。そして、こんなことを同時に思う。「私は、もう産めない」

今も「40代マタニティライフ」「アラフィフ母」「43歳で妊娠!」みたいな言葉にいちいち反応する私がいる。私バカみたい。そう自分を笑いながら。未練たらたらな自分。一人産めただけでも幸せなこと。感謝すべきことだし、それは本当に感謝している。心から。本当に不妊に悩む方にとって、私のこの葛藤や未練なんてお叱りをうけてしまうようなこと。贅沢だよね。本当は、もう一人子どもが産みたかったな。娘に兄弟を作ってあげたかったし、夫と娘と私とで赤ちゃんを迎え入れたい、夫の両親に赤ちゃんを抱っこさせてあげたい、男の子を育ててみたい、私の胸の中の小さなスペースには、いろんな気持ちがギュッと押し込まれている。

おそらく、私は一生未練たらたらで生きていくんだと思う。そんな自分でもいいや、って思えるようになった。未練たらたら上等。あと10年足らずでやってくる娘の自立後、何しようかな!どこに住もうかな!と思い始めている。確実に私は年を重ね、白髪はどんどん増えていく。60歳くらいになったら、髪の毛をもっともっと短くして、産婦人科医の高尾美穂先生のような髪型にしようかななどと思っている。ただ、私は面長なので似合わないかもしれないので、それがちょっと心配でもあるが。それで、また誰かのお話を聴かせていただきながら、コーチングのお仕事をしていたい。未練たらたら?それでいい。思ったほどそれは悪くない。